【試乗レビュー】ウエスト幅116mmのアルマダ3機種を比較! -ARV 116 JJ・ARV 116 JJ UL・Whitewalker-

スキー

先日、群馬県の川場スキー場でアルマダの試乗会が開催されたので、気になっていた3機種の試乗レビューをお届けします。

ウエスト幅115mm~120mm程度でパウダー・地形遊びで使える板を探しており、たどり着いたのが、名機と言われているJJ、JJを軽量化したJJ UL、20-21シーズン新機種のWhitewalkerの3機種です。

共通しているのが、サイドカットが全て同じ[139-116-135]ということ。(185cmの場合)

では何が違うのか。数字では違いが分からないので、実際に試乗して確かめてきました。
(私は、パークやトリック、大きなキッカーなどはできないので・・・、通常のピステンバーンや地形遊びでの試乗になります)

共通スペック・特徴

それぞれの解説の前に、共通スペック・特徴を整理します。

●サイドカット:139-116-135(185cm)
●ラディウス:18m(185cm)
●ノーズ、テールのエッジレス・3Dシェイプ加工
●深いロッカー形状&薄いキャンバー

サイドカットについては、細すぎず、太すぎずというバランスの良いスペックかと思います。

パウダー専用機にしたければ、もっと太目に振り切っても良いかもしれませんが、私は、パウダーだけでなく、パウダーが終わったあとの荒れパウも、地形遊びも、圧雪も気持ちよく滑りたいので、ウエスト幅115〜120mmがちょうど良いかなと思っています。

パウダーなんて最初の1時間で終わってしまうので、板をすぐに履き替えられないゲレンデでは、パウダー後が楽しめなくなってしまいます。なので、オープンからクローズまで1本で楽しめるかどうか、は重要な基準にしています。

ラディウスも小さく、ロッカー形状のため、185cmという長さも履いてみると短く感じますし、小回りも非常にしやすいです。

ノーズ・テールのエッジレス加工された板は、始めて乗りましたが、何の違和感も感じませんでした。
そもそも接地しない箇所なので、エッジをなくすことでの軽量化は、合理的かと思います。

3Dシェイプは、いわゆる船底型です。エッジ周辺部が反り上がり、接雪面積を広げることで、パウダーでの浮力を上げる効果があります。(下記画像参照)
今回は、パウダーでのコンディションではなく、効果は確かめられませんでしたが、パウダー以外で悪影響が出るような加工ではないと思います。(他メーカーでは、アトミックが同様の加工を行った板を販売していますね)
懸念は、木とか人工物にぶつかったときの耐久性ぐらいですかね。

ARV 116 JJ

まずは、前々から名機とは聞いていた、スタンダードなJJから乗ってみます。
公式詳細ページ:https://armadaskis.jp/index.php/products/arv-116-jj/

スペック・グラフィック

●重さ
正確な重量が確かめられませんでしたが、感覚的には2,000gぐらいかな。
重くはないが、軽くもありませんでした。1本目なので、これを基準として他の板を比較していきます。

●グラフィック
今まで見たアルマダの過激なデザインと比べたら、落ち着いたデザインではないでしょうか。
好みがあると思いますが、正直、私はアルマダのグラフィックは派手すぎて苦手です…。

滑走フィーリング

●整地(ピステンバーン)
最初から予想を裏切られました。ピステンが気持ちいい。
太板なので、基本的にカービングは期待していませんでしたが、切れる切れる。

荒れてきたバーンでも、芯材がしっかりしているのか、太さの安定感もあって、結構スピード出しても不安はないです。

やっぱり名機と言われるだけのことはあるな〜というのが、ファーストインプレッション。

●地形(壁・バンク)
ロッカー形状もあって、地形への入りもスムーズです。
切り返しも楽なので、地形遊びも非常に楽しいです。

ARV 116 JJ UL

続いて、最近人気のZEROシリーズ。JJを軽量化仕様にしたARV116 JJ ULです。
公式詳細ページ:https://armadaskis.jp/index.php/products/arv-116-jj-ul/

スペック・グラフィック

●重さ
ZEROシリーズとだけあって、持った瞬間に軽さを実感できます。
感覚的には、通常のJJの80%ぐらいの重さでしょうか。(感覚なので実際の重さは不明です)

●グラフィック
こちらは良い意味でアルマダらしくない!シックで大人っぽくてカッコいいですね。
トップシート表面は、さらさらしたマットなさわり心地でした。

滑走フィーリング

●整地(ピステンバーン)
JJと比較すると、軽量化されている分、やはり荒れたバーンでの安定感は劣ります。
とはいえ、全くダメというわけではなく、板の中心に乗って、しっかりと荷重をかければ、板をバタつかせず滑れました。
JJがオールマイティーとすれば、JJ ULはパウダー寄りの機種になると思います。(そもそも軽量化する目的としても、ハイクするようなバックカントリーや、パウダーコンディションでの使用などが前提になるかと思います)

●地形(壁・バンク)
これは、JJと近いフィーリングで、ターンの入りや抜けもスムーズでした。
荒れた壁やカチカチになった壁などは、苦手です。

Whitewalker

最後に、今回の試乗会で大本命だった、ホワイトウォーカーです。これは、サミーカールソンの初のシグネチャーモデルです。
やはり他の参加者からの関心も高いようで、一番人気でした。なかなか空きが出ないので、空くまで30分程待ちました。
公式詳細ページ:https://armadaskis.jp/index.php/products/whitewalker/

スペック・グラフィック

●重さ
これはJJと比べてやや軽いかな?という感覚でした。
芯材は軽量素材を用いており、芯材をカーボンで包み込む構造とのこと。

●グラフィック
こちらも上品な派手さでカッコいいですね。JJ ULと同じく、さらさらしたマットなさわり心地でした。

●ピンテール&ノーズ形状
JJシリーズとは異なる点では、ノーズとテールが尖った形状となっています。表面積が小さくなるので、パウダーでの浮力は落ちますが、その分抵抗が減るので、ハイスピードで切り裂いていくという滑りにマッチしていると思います。

滑走フィーリング

●整地(ピステンバーン)
めちゃくちゃ気持ちよかったです!カービングもキレキレです。
張りの強さはJJより強く、しっかり踏めば、板の反応も早く、切り返しができます。
カーボン素材が反発の強さにつながっているのではないかと思います。
JJはメローに滑る感じですが、ホワイトウォーカーはついつい気合が入ってしまいました。

●地形(壁・バンク)
地形への入りやすさは、JJシリーズと遜色はありません。
ハイスピードでの侵入も不安定感はなく、非常に気持ちよかったです。

まとめ

以上、アルマダ3機種の試乗レビューをお届けしました。

こんな人におすすめ

●ARV 116 JJ → ゲレンデメインで何でもオールマイティーな滑りをしたい方

●ARV 116 JJ UL → バックカントリーやパウダー滑走中心で、軽量化を重視したい方
※合わせるビンディングもテックビンディング系が良いのではと感じました

●Whitewalker → 滑走性重視の方、張りの強い板が好みの方、ハードなフリーライディングをしたい方

私個人は、滑走性重視タイプなので、やはりホワイトウォーカーが好みです。
普段ベクターグライドに乗っているので、ベクターの張りの強さに慣れてしまうと、他メーカーのものが物足りなくなることが多いですが、ホワイトウォーカーは軽さと強さのバランスを保った良い板と思います。

ウエスト幅115mm〜板探しはまだ続きますが、有力候補になりました。

同様に悩まれている方のご参考になれば幸いです。

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