【試乗レビュー】Vector glide GENIUS Narrow -ジーニアスナロー-

スキー

2021年2月20日〜21日に、野沢温泉スキー場にてVector glide試乗会が開催されました。
2021-22シーズンに新たにリリースされる「GENIUS Narrow(ジーニアスナロー)」に試乗することができましたので、インプレッションをお伝えします。

*同日に試乗したニューモデル「INTIMACY (インティマシー)」の紹介記事はこちら

Vector glide GENIUS Narrow -ジーニアスナロー-

まずは、公式サイトの基本情報からおさらいです。

スペック&特徴

長さ:185cm
サイドカット:140-115-130 (mm)
ラディウス:33m(185cm)
値段:¥165,000 +TAX
公式HP:https://www.vectorglide-japan.com/ ※トップページへ遷移します

GENIUSを15mmナロー化、パウダーでの浮力はもちろん、グルームバーンのカービングまで守備範囲を広げた。前後のロッカーやピン形状が生む独特な乗り味が継承されたユーザーが待ち望んだ一台。 -公式HPより-

上図は、2021-22モデル

GENIUS Standardとの違い

GENIUS Standardの基本情報は下図の通りです。

上図は、2021-22モデル

長さ:
Standardは193cm・185cmの2種類ありますが、Narrowは185cmの1種類になります。

サイドカット:
トップ・ウエストは15mmずつ、テールは10mm細くした形になります。
 GENIUS Standard 155-130-140
 GENIUS Narrow 140-115-130

ラディウス:
185cmでの比較の場合、0.3mの差となります。
 GENIUS Standard 33.3(185cm)
 GENIUS Narrow 33(185cm)

金額:
金額差はなく、共に¥165,000+TAXです。

重さ:
正確な重量は公表されていませんが、StandardよりはNarrowの方がもちろん軽かったです。ですが、劇的な差はなく、どちらも持つとずっしりとした重さはあります。

試乗インプレッション

試乗機は、ビンディングにMarker Griffon、Kingpinの2パターン用意してありました。
他の参加者からの注目度も高かったようで、常に貸し出しに出ているような状態。
私はKingpin取り付け機種を借りることができました。

当日のゲレンデ状態:パウダーなし、荒れてき始めた圧雪バーン、不整地

グラフィック

シルエットは、GENIUS Standardと同じ。Narrowとも書かれていないので、ぱっと見は違いがわかりません。トップシートは、最近のベクターグライドお得意の高級感のあるざらざらした肌触りで、私のお気に入りです。

トップシートグラフィック
ソールグラフィック
完全にくっついていないですが、キャンバーとロッカー具合

滑走フィーリング

●整地(ピステンバーン)
正直、期待値を上げすぎていた感はあります。
以前から、GENIUSでゲレンデの圧雪バーンをもう少し快適に滑れる細いバージョンがあればな、と常々思っており、逆にそれが購入に至らない理由でもありました。

今回、”カービングまで守備範囲を広げた”との商品説明もあり、コンセプト的にもナロー化する理由は、整地での滑走性の向上だと思っていたので、非常に期待していました。

ただ、理解しておかなければならないのは、細くなってもラディウスは33mであること。

普段、ポラーブ(ラディウスは25m)でのピステンバーンが心地よく感じている私にとっては、少々手こずりました。
*ポラーブの紹介記事はこちら↓めっちゃ楽しいです。

<大回りターン>
安定感もあり、気持ち良い場面もありましたが、ゲレンデの幅いっぱい使ってのターンなので、2,3ターンぐらいしかできませんでした。(滑走できたコースに制約があったので致し方ないですが)

スピードは出ます。急なターンはもたつきますので、人が多いところでスピード出すのは不安です。

<小回りターン>
回りません笑
私の技術的な問題もありますが、少し気を抜くと、逆エッジみたいになり、片足がふっとんだ場面もありました。(リフトから他の参加者の滑走を見ていて、片足ふっとんでいるシーンをたまたま見かけましたので、私だけではないはず笑)

なので、ずらして滑るというのが基本になってきそうですが、そうするとNarrowにする意味は・・?

Standardより細い分、剛性が増しているような印象を持ちました。逆に、Standardの方がしなやかさがあり、ずらしターンなども意外とStandardの方が快適にターンができました。

●不整地
パウダーではないですが、意外と不整地の方が印象は良かったです。

元々、GENIUS自体は、対応範囲の広さに定評ありますので、そこは引き継がれているかなと思います。前述した剛性が増しているように感じる点も、荒れたバーンでは、安心感に変わります。

まとめ

GENIUSは、細くなってもGENIUSです。

私の期待値が高かったせいもあり、ネガティブに聞こえるかもしれませんが、板としてはStandardと同様にクオリティの高いものだと思います。

あくまで試乗なので、1シーズン滑ってみれば、印象は変わると思います。なので、一度、タイミングが合えばGENIUSを所有してみたいと思っています。(憧れ要素も大きいです)

用途としては、やはりバックカントリーなど山で使用するのが向いているかなと思います。

Standardかカーボンで迷われている人にとっては、新たな選択肢として検討してみるのが良いと思います。

タイトルとURLをコピーしました